1415、具体と抽象の往復。

高1数学で

最近整数分野を扱っていて

改めて感じていること,


それは

数学では「具体」と「抽象」を

行ったり来たりすることが

とても大切だということだ。

これは整数分野に限った話ではないけれど!


たとえば、整数の一般形として

12k-5

12k+7

という表し方を見たときに

この2つが表していることは同じ!

ってピンとくる?


厳密に言えば

k がすべての整数を動くのであれば

この2つは結局

同じ整数の集合を表している。

「ああ、確かに同じものを表しているな」と

感覚的に納得できる?

実際に数を書き出してみると

12k-5なら

-17,-5,7,19,31・・・

となる。

12k+7でも

-17,-5,7,19,31・・・

となる。

こうして具体的な数字を並べてみると

「12の倍数から5を引いた数」と

「12の倍数に7を足した数」は、

結局同じ整数を表していることが見えてくる。

「12で割った余りが7」と考えてもいいし

「12で割った余りを -5と表している」と考えてもいい。
抽象的な式だけでは見えにくかったことが

具体例を書くことで実感できる。

そして

その具体例からもう一度抽象的な式に戻る。

この往復が大切なのだと思う。


これは、最近扱った n進法でも同じ。
2進法や3進法について

変換の手順だけ覚えることはできる。
しかし

それだけではなかなか概念は身につかない。


2進法なら

0,1,10,11,100,101,110,111・・・

と実際に並べてみる。

3進法なら

0,1,2,10,11,12,20,21,22,100・・・

と書いてみる。

そうすると

「使える数字が2個しかない世界では,数はこう増えていくのか」「3進法では2の次に桁が上がるのか」という感覚が

少しずつ体に馴染んでくる。

もちろん問題を解くための手順を覚えることも必要。

ただ

一定以上のレベルまで数学を伸ばそうと思うと

手順だけではどこかで苦しくなる。

公式や解法を覚えるだけではなく

「この式は具体的には何を表しているのか」

「実際に数字を入れるとどうなるのか」

「具体例に共通している性質は何なのか」

ということを何度も行き来する必要がある。

高校数学は

ある意味では近道がしにくい科目なのかもしれない。
解法パターンを短時間で覚えれば、

目の前の問題には対応できる。

けれど

本当に数学的な感覚を身につけようとすると

少し遠回りに見える作業が必要になる。


数字を書き出す。

小さな場合を試す。

図を描く。

規則を探す。

そして、それを式に戻す。


こうした地味な作業を繰り返すことで

少しずつ抽象的な数学が

「自分のもの」になっていく。


具体と抽象を行き来する,

地道だけれど非常に重要な練習なのだと思う。

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